研究室紹介

知能情報研究室

沼尾雅之研究室は,「知能情報研究室」です.情報工学(コンピュータサイエンス)分野において知能情報を主軸とした幅広い研究領域を持ち,高い性能のコンピュータネットワーク研究環境を保有し,多様な組織団体との共同研究を推進しています.私達の研究は,高信頼社会,低炭素社会,高齢化社会に対して貢献し,誰もが安心安全に暮らせる社会を目指しています.

平成三十年 大学百周年 研究室十周年

本研究室は,平成三十年(2018年)大学創立百周年の記念すべき年に,研究室設立十周年を迎えます.在籍研究者による研究推進や卒業生などのご支援により,大きく発展してまいります.

カテゴリーとテーマ

人工知能

機械学習,自然言語処理のアルゴリズムに関する研究を推進しています.

データサイエンス

機械学習,データマイニングを行い、ビッグデータ解析やビジネス解析の応用研究を推進しています.センサから得られる大量の時系列データを解析するためには,従来の構造的なデータ解析ではなく,ストリームデータ解析が必須です.本研究では,ウェーブレット変換を応用して,時系列データの周期やパターンの解析を行います.また,トレーサビリティデータに対する OLAPの研究も行います.アプリケーション主導型トレーサビリティシステムは,何を追跡したいのかという目的に応じて,データ収集,データ交換,データ解析システムを相互に有機的に連携させる技術であり,現在のデータ収集側から解析側にデータを一方向的に流す考え方とは異なり,追跡したいもののデータを意図的に集めるという新しいアイディアです.

サイバーセキュリティ

サイバーセキュリティにおける匿名化および暗号化技術の研究を推進しています.プライバシー保護技術をはじめとした,法律順守(コンプライアンス)のためのセキュリティ技術の開発を行っています.トレーサビリティ情報が信頼のおけるものになるためには,セキュリティとプライバシーの保護が必要不可欠です.特に,トレーサビリティ情報の出所証明と途中での改竄防止は大変重要です.本研究では,セキュリティ・メタ情報を付加することによってデータ保証をする仕組みを提案しています.また,データの作成・変更履歴を管理するData Provenanceについても研究しています.

センサネットワーク

無線機器などからの情報を解析し位置情報や状態検知の研究を推進しています.センサネットワークやRFIDなどを利用すると,そこで生活する人や物の動きや環境などのデータを自動的に収集し,解析して,空間自体にフィードバックすることができるようになります.人々にとって安全かつ快適な空間を提供するためのユビキタス技術がすぐ目の前に近づいています.そこでは,あらゆる人の5W1Hが自動的に抽出され,その意味を解析することができます.そこから社会全体を最適化する方法が計算され,これは社会地となって社会全体の財産となっていきます.本研究室では,このようなユビキタス環境下で収集されるデータの利用法を幾つか提案し,そのシステムを紹介します.特に,データを収集,解析するだけではなく,それを現実の世界に フィードバックする方法を研究していきます.RFIDからのタグ認識データを時系列データととらえることによって,人の移動を認識することができます.さらに,タグとアンテナ間の電波の指向性を考慮することによって,受信電波強度(RSSI)のストリームデータから,タグを装着した人の姿勢・位置を認識することができ,これによって,高齢者のための見守りシステムなどが可能になる.RFIDとセンサネットワークを組み合わせることによって,人,もの,情報に関する5W1H情報を抽出することができます.トレーサビリティ情報とは,要素ごとの5W1H情報の集大成で す.しかし,大量かつ分散して発生するデータは,うまく融合しないと意味のある情報になりません.本研究では,RFIDとセンサデータを区別なく扱えるデータ処理方法を試しています.

ポスタープレゼンテーション: 『RFIDによる見守りシステム』

トレーサビリティ

人工知能,データサイエンス,サイバーセキュリティ,センサネットワークを応用した人,物,情報のトレーサビリティの研究を推進しています.具体的には,食品・薬品などの流通経路の追跡や,二酸化炭素フットプリントの計算や,老人・子供の安全を確保するための情報トレーサビリティの研究を行っています.このために必要になるのは,人,物,情報の流れを統合的に追跡するための標準インフラならびに要素技術の研究であり,インフラとしては,世界中で読み取られるRFIDタグ情報を収集,蓄積し,インタネット経由で検索可能にするためのシステムおよびネットワークプロトコルを,また,要素技術としては,たとえば,大量のRFIDデータから有意の情報を抽出するためのトレーサビリティ・データマイニングや,多次元トレーサビリティデータ解析などがあります.

音楽情報処理

電通大で唯一,音楽の情報処理に関する研究を推進しています.

家電情報処理

インテリジェントタップを用いた家電認識の研究を推進しています.タップ型の電流・電圧センサを用いることにより,有効電力・無効電力・力率などが測定できます.タップと家電を対応させることにって,いつ家電がどのぐらい電力を消費したかがわかります.さらに,RFIDなどの人のセンサ情報と組み合わせることによって,利用者ごとの消費電力が計算できます.ここから,個人が高い節電意識を持って省エネに取り組むことが可能になります.

ポスタープレゼンテーション: 『利用者ごとの電力モニタリングシステム』